内視鏡検査
胃内視鏡検査の流れ
1. 事前検査
2. 検査の準備
3. 前処置
■ 通常胃内視鏡・無痛内視鏡
低濃度のキシロカイン液によるうがいをし、仰臥位でキシロカインビスカスを口に含んでもらいます(5分)。
■ 経鼻胃内視鏡
0.05%プリビナ液(血管収縮剤)を数ml噴霧し、5分後、4%キシロカイン液を数ml噴霧します。場合により、キシロカインビスカスをカテーテルで数ml注入します。
4. 検査前
義歯・眼鏡・コルセットなどははずさせていただきます。
■ 通常胃内視鏡
のどにキシロカインスプレーで追加の麻酔をします。
■ 経鼻胃内視鏡
のどにキシロカインスプレーで追加の麻酔をすることもあります。
■ 無痛内視鏡
点滴をします。心肺モニターを装着します。血圧、動脈血酸素濃度を測定します。点滴から鎮静剤を注射します。
5. 検査
6. 検査後
診察室にて内視鏡所見を説明いたします。 組織検査やピロリ菌の検査を行った場合は、約1週間後に結果を説明します。
■ 通常胃内視鏡
のどの麻酔がきれるまで飲食はしないでください(約1時間)
■ 経鼻胃内視鏡
鼻腔異和感や鼻炎症状が多少あるかもしれません。のどのスプレーをしなかった時はすぐに食事できます。
■ 無痛内視鏡
点滴から鎮静剤の中和剤を注射します。血圧、動脈血酸素濃度の測定をします。点滴が終了するまで横になっていていただきます。2~3時間フラフラすることがあるので、帰宅後しばらくはご自宅で静かにしてください。
大腸内視鏡検査の流れ
1. 事前検査
2. 検査の前日
3. 検査当日
4. 検査前
5. 検査
6. 検査後
7. ポリープを切除した場合
ポリープを取った後の大腸の粘膜(大腸の一番内側の層)には、人工的な潰瘍(切除の時の熱によるやけど)ができています。自然に治りますが、切除後間もない頃は、まだやけどの傷も大きく、ごくまれに潰瘍から出血や穿孔(穴があくこと)、 腹膜炎を起こすことがありますので以下のことに気をつけてください。
■ 食事
当日の食事は控えめにして、軟らかい繊維の少ない食事(お粥、うどん、スープ、豆腐、ヨーグルト等)にして、一週間ほどは、傷の負担にならないような消化の良いものを取るようにしてください。
■ 飲酒
飲酒は、潰瘍の治りを遅くし、血行が良くなるために潰瘍からの出血を促す危険がありますので、一週間は禁酒しましょう。
■ 仕事
力仕事でなければ支障ありません。 重いものを持ったりするとお腹に力が入ります(腹圧がかかる)。それがきっかけで潰瘍から出血したり穿孔したという報告もあります。一週間程度は避けてください。
■ 運動
どんな運動でも腹圧はかかります。二週間は避けてください。
■ 入浴
長くお湯につかっていると血行が良くなり、出血を促すことがあります。切除当日はシャワーにしてください。
■ 旅行
旅先で出血などの合併症がおきても対応ができませんので、二週間は控えていただくほうが良いかと思います。
■ 薬
かかりつけの医師からの常用薬は服用してもかまいません。しかし、なかには出血させやすい薬もありますので、ご相談ください。特に狭心症、心筋梗塞、脳梗塞の薬を飲んでいる方は必ず申し出てください。
■ 車
長時間の車の運転は一週間は避けてください。
■ 排便
いきまないようにしましょう。切除後しばらくは、便(血便の有無など)を観察してください。
ポリープ切除後の合併症
ポリープの切除後に出血等の合併症を引き起こすことがあります。 万が一合併症が起きた場合、緊急の処置や入院が必要になることがあります。尚、大腸内視鏡検査および治療に伴う偶発症の発生頻度は、全国集計(2008年から2012年の5年間)で、0.011%(9091人に1名の割合)でした。